うつ病夫に好きなことをやらせよう。もし家族、恋人がうつだったら05

04 心と体

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以前から夫のうつ病について書いています。今回は夫がうつ病で休職する数か月前の話です。

 

これまでの経緯はこちら↓  

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怒る夫と悩む私。

夫は、日に日に病んできて痩せてきていました。夫は「好きなことがわからない」「我慢ばかり」「酒しかない」「お前は理解しれてくれない」など私に言うこともありました。時々大ゲンカになりました。

私自身が自分の好きなことやって暮らしたほうが夫婦関係は改善されるかもしれないと気づきながらも、「夫に怒られたくない」という気持ちが強く、夫の顔色を見ながら遠慮して生活していました。

喧嘩した翌朝目を腫らしても、誰にも話しませんでした。なぜなら、特に女性に相談すると「別れたら?」と言われるのがオチだから。誰にも相談せず、インターネットでアンガーマネジメントやら心理学、掲示板などを読み漁っていました。私は怒鳴る夫と離れたいと思いながら、別れないためにどうしたらいいのか考えていました。その一歩として、夫にはもっと自分の好きなことをやってほしいと考えていました。

 

家族旅行をしよう

夏になり、家族旅行に行くことにしました。

夫にどこに行きたいか質問すると夫は「わからない」と言いました。山か海のどちらがいいのか尋ねたら「山。高原がいい。」と返事がありました。

息子は当時2歳半。息子は鉄道が大好きで新幹線に乗りたがっていました。私は、鉄道旅を考えました。私が考えたプラン。

  1. 新幹線で軽井沢に行く
  2. 軽井沢おもちゃ王国で遊び、ホテルに泊まる
  3. ローカル線のしなの鉄道で小諸に行く
  4. 小諸で温泉に宿泊
  5. 軽井沢ブルワリー・ビール工場を見学
  6. 新幹線に乗り帰る

  
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軽井沢おもちゃ王国は小さな子供でもアトラクションに乗れるし、しなの鉄道に乗り、車窓から風景を見ながら夫はビールを飲んでいました。小諸で宿泊したのは、常盤館(ときわかん)というところですが、ここの宿の温泉に行くのにトロッコ列車で行きます。息子は大喜び、夫は温泉でまたビールを飲んでご満悦。ビールくずの夫と子鉄息子の希望を叶えて、blackyは満足でした。

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息子がぐずったり些細なことで夫はカッと怒ってしまいますが、それでも楽しんでくれました。旅の途中で夫が「2泊は短いな…」と言いました。私は「それならビール工場を見学した後そのまま帰らず、どこかに移動し宿泊しようか?」と提案しました。工場見学が何時に終わるかはっきりわからなかったので帰りの新幹線は予約していないし、夏休みを長めにとっていました。

夫は私の提案に賛成し、旅を延長することにしました。

 

旅を延長しよう

今どき気軽に旅行できる時代なので行き先を決めないで旅行をする方も多いと思いますが、私と夫にとっては初めてのことでした。ましてや子供を抱えて予定を変更するなんてチャレンジャーです。旅を一日延長するだけでも私たちにとっては冒険でした。

 

スマホで宿を予約し、向かった先は清里。

清里は何もなかったです。いや、ありますが、駅前の建物の多くは廃墟です。昔、清里は流行しタレントショップができて、かなりにぎわっていたそうですが、今では廃れてしまいました。それをテレビか何かでそうらしいと聞いてはいましたが、実際見ると驚きました。

 

観光情報をあまり確認せず清里に来て、清里周辺を散策しました。名所もお店もあまりないけれど、木々の緑が美しく、風が気持ちよかったです。

それと、夫は清里の萌え木の村の中にある、『ROCK』という店でビールを飲んで喜んでいました。ここのビーフカレーが絶品ですよ!

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人気の観光地ではないし、流行のものも名物もあまりないかもしれないけれど、それでも自分の気に入るものを見つける。辺鄙なところでも、何も観光名所がなくても、心ときめくものがあることを旅を延長することで知りました。blacky家族が辺鄙なところにいくようになったのはその時からです。 

 

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燃え尽きた。やりたいことがわからない夫

夫は旅行が終わってしまうと、鬱状態が段々多くなり、腹痛、頭痛などで苦しむことも増えてきました。旅行を楽しみに頑張っていて、旅行が終わってしまうとやる気がなくなってしまったようです。夫は、私に職場の上司について愚痴をよく言うようになりました。かなり不満がたまっているようでした。私は夫のことが気がかりで、夫の好きなことをやらせてあげたいと思っていました。

 

ある時、夫がスマホで「この車いいなー。」新車の情報を見ていました。「座席を倒すとフルフラットになって、荷物も置けるし、車中泊ができそう。」と車の魅力について話していました。夫は自ら自分の希望を話すのはその当時珍しいことでした。清里に行ったことで、夫はもっと旅行をしたくなったようです。私は「キャンプは虫がいやだけど、車中泊ならいいよ」と返事しました。

 

まず販売店で見てみることにしました。飛び込みで入ったけれど、営業の方が応対してくれて説明を聞きました。営業の方の説明を聞いている夫は楽しそうでした。試運転もして、夫は購入したそうなので、流れで契約をしました。

ただ車を見るだけのつもりで私は販売店に来たので、契約まで考えていませんでした。「お金…お金大丈夫??」と聞くと、夫は「大丈夫だよ。貯金をざっくり計算すると現金で払えるよ」と言いました。私はADHDママなので家計のやりくりはほぼノータッチです。いつの間にか夫が貯蓄してくれていたようでした。  

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車を購入してもローンを抱えなくて済みそうだし、夫はこれから新しい車でいっぱいおでかけしたいとニコニコ話しているし、私も嬉しかったです。しかし、その後、夫の体調がどんどん悪くなっていきました。車を注文したのは、休職する約一ヶ月前でした。