どーも頭も体もポンコツなblackyです。
先日、胃薬の副作用で胸が大きくなった話を書きましたが、
この状態、良くないのです。
そのまま胃薬飲み続けたら、胸がふくらみます。
まな板胸にとっては嬉しい話だけど、こわい話です。
このまま胃薬を飲み続けたら、そのうち母乳が出るかもしれません。
授乳していないのに、おっぱい出るってすごくない?
男性にとっては嬉しい話?
高プロラクチン血症
授乳しているわけでもないのに乳汁が分泌されるたのは、薬によってプロラクチンが過剰に分泌されている状態、高プロラクチン血症だから。
プロラクチンとはホルモンのひとつで、乳腺を発達させ、乳汁つまり母乳を生成させる作用があるそうです。産後にプロラクチンが多く分泌されることで女性は授乳できる体になります。
妊娠出産以外でも、下垂体腺腫や甲状腺疾患、薬の副作用によってプロラクチンが過剰に分泌されることがあるそうです。そのため、男性でも乳房腫れることもありえますね。
私が高プロラクチン血症について詳しくなったのは
産後のトラブルがきっかけ。
産後まもなくに乳腺炎
私はやせぎみで、母乳が出ないかもしれないと勝手に想像していました。上半身まな板体型の自分にとって、自分のおっぱいが大きくなる絵がイメージできませんでした。
ところが、私の想像に反して、産後まもなく母乳が過剰生産されました。胸がふくらんだら、フツー、母乳は出ると思うじゃないですか。けれど、出ません。というのも乳管がほとんど開いていないから。蛇口が閉まっていて水が出ないようなもんですね。
過剰に生産された母乳は、出口がないから乳房に溜まり続けます。退院する頃には、乳房は熱を帯び赤く腫れカチカチにかたくなっていました。おっぱいがすごーく重くて、産後の衰弱した体では上体を起こすのも困難でした。
乳腺炎に産後数日間でなってしまいました。
産後数日間は病院に入院していました。
「吸わせないと母乳が乳房に溜まって悪くなる」
「吸わせれば、そのうち乳管が開くから」
と病院の助産師に教えられましたが、石のようにかたい乳房では吸いにくく、うちの息子はぎゃーぎゃー泣き、おっぱいを拒否します。自分の子供に拒否されるのって、悲しいですね。
ノイローゼに
退院しても、私の胸はカチカチで、息子はおっぱいを拒否しました。息子が吸わないので、仕方なく自分で母乳を搾りました。搾乳器を胸に当てて母乳を搾ります。
搾乳機で一人でシコシコする姿はみじめな感じがします。 それに、頑張って搾乳しても、乳管が開いていないからあまり出ません。
新生児は約3時間ほどの間隔で授乳をします。数十分間搾乳して、搾乳した母乳を与えて、母乳で不足する分をミルクであげて、おむつ交換して、あやして…なんてやっているとあっという間に1時間以上経過して、睡眠する時間は残らなくなります。
赤ちゃんの世話というより、自分のおっぱいの世話で精一杯でした。もうね、おっぱいノイローゼ。
母乳相談へ
おっぱいノイローゼとなった私は、ネットで調べ、母乳相談をしている助産院に行くことにしました。助産師さんは、おっぱいのケアも仕事です。
そこの助産師さんは、私の乳房を見て
「ひどすぎる。今まで何もしてなかったの?」と言いました。
その助産師さんは、妊娠中から母乳のために助産院に通うのが当然みたいな言い方でした。私は、妊娠中も働いていて母親学級も助産院もあまり通いませんでした。助産師さんが言うように、確かに私はよいおっぱいをつくるためには何もしていませんでした。
助産師さんは私の乳房をごしごしマッサージしながら、私に話しました。産後の豆腐メンタルには助産師さんの言葉はきつかったです。けれど、その助産師さんは母乳の過剰生産を止める方法を教えてくれました。その方法は
- 病院で薬をもらい、母乳の生産を抑える。
- 母乳の生産を止めた上で、乳房に溜まっている母乳を搾り出す。
- 搾乳しているうちに乳管が開きやすくなる。
- 母乳はいっぱい作られる体質のようだから、薬の効果が切れたら再び胸が張ってきて母乳が出るかもしれない。
母乳を止めたい
私は、出産した病院に行きました。
産科の診察で「乳腺炎になってきて痛い。薬で母乳を止めたい。」と訴えました。
すると、医者・助産師・看護師の皆が
「いや、とりあえず搾乳してから考えよう」と言いました。
病院で助産師さんの乳房マッサージを受けました。
助産師さんは優しい口調で、
「こんなに張っているのに止めるのはもったいない。」
「定期的に出さないと溜まってくるから」
と言いました。
私は、胸を揉まれているうちに涙が出てきました。乳房は赤く腫れているので、マッサージは激痛です。でも、痛くて涙が出てくるわけではありません。
自分でも母乳を止めるなんてもったいないと思っていました。
けれど、母乳を止めなければ、自分のおっぱいに振り回されて、赤ちゃんの世話もままなりません。心苦しく辛かった。
助産師さんに色々話しかけられながら一時間以上マッサージされました。マッサージの結果、搾乳だけでこの乳房の状態を改善するのは難しいと判断され、カルテに「断乳希望」と書かれました。
ミルクじゃダメなママですか?
医師の診察により、母乳を止める薬が処方されました。
カバサールという薬でした。この薬がプロラクチンの分泌を抑える薬だそうです。
ホルモンの薬はどうしても副作用が出やすくて、カバサールを飲んだらめまいと立ちくらみが起こりました。ふらついて外出ができなくなりましたが、乳腺炎が沈静化し断乳前より体は楽になりました。
けれど、気持ちは暗いままでした。
世の中には、乳腺炎で何度も高熱を出しても母乳育児を続ける人がいるそうです。ママってスゴイよね。私なんて一度の乳腺炎で母乳を止めるなんて…我慢が足りない、頑張っていない、だめなママのように思えました。
私はカバサールの副作用によるめまいで起き上がれず、育児以外のときはベッドで横たわり、ひたすらネットを検索していました。
母乳を自分の都合で止める人なんているの?お願いだから誰かいてほしいという想いで必死に検索しました。
そして、海外では出産前にミルクか母乳か選ぶ人もいることを知りました。確かフランスかな。世界各国の育児事情を検索しまくり、育児にも色々なやり方があることを知りました。
世の中には様々な母子がいて、それぞれの事情がある。ママが育児方法を選んでもいい。私が自分の都合でミルク育児を選んでもいい。 そう思うようになりました。
ミルク育児でもいいと思えたら、気持ちが楽になったのか、冷静に考えられるようになりました。
薬を飲み終えたら、また母乳に挑戦するのか考えました。
もし私が母乳で育てようとしたら、助産院に通い乳房マッサージを受ける必要があります。このマッサージは、一回数千円から一万円程度かかります。それを月に数回受けると一万円から数万円かかります。
一般的にミルクのほうがコスト高いと言われますが、私の場合は、頑張って母乳で育てても、楽してミルクで育ててもお金はかかります。
それならば無理して母乳にしなくてもいいかと思えて、完全にミルクで育児することに決めました。
夫も親も「ママが無理しないのが一番」とミルクに賛成してくれました。
断乳の話を書いたワケ
昔の話を書いたのは、私が薬で断乳して精神的に滅入っていたときにインターネットのおかげで私は助かったから。私と同じ状況で断乳した人の話はネットでは見つからなかったけれど、それでも色んな人がいるとわかって救われました。
だから、今私は、あのときの私みたいに悩む人に、世の中にはこんな人もいることを伝えたいと思いました。
そして、もう1つ、この話をしようと思ったきっかけがあります。
現在、私は高プロラクチン血症です。
一週間ほど前にまた胸が腫れ熱くなり乳汁が出るようになりました。産後の乳腺炎の経験を思い出し、ホルモンが異常だろうと予測して、血液検査を受けました。その結果、血中プロラクチン濃度が高かったです。
今回、乳房がはれたことで、産後のことを思い出して記事にしようと思いました。
高プロラクチン血症の原因は、薬の副作用も考えられますが、脳の疾患も考えられるそうでMRI検査を今度受けます。なんだか大事ですが、ネットで調べているうちに大丈夫な気がしてきました。なんとかなる。
今、胸を押すと母乳がしみて出てきます。それを見ていたら、何だか笑ってしまいました。
このおっぱい、息子が赤ちゃんのときに出なくて、息子が大きくなっておっぱい飲まないときに出てきやがった…
なんてムダなんだww
当然ながら息子にはまた拒否されたww
ママ涙ww
私の頭も体もポンコツですが、
そのまま生きるぞ。