発達障害ADHDの私が面倒なおじさんのおかげでソーシャルスキルを身につけた話。

どーも、うっかりADHD ママのブラッキーです。

発達障害はソーシャルスキルが低いとよく言われます。
ADHD の私もソーシャルスキルはそんなに高くはありませんが、社会人になるころにはだいぶよくなりました。 

今回は、私がどうやってソーシャルスキルを磨いたか?ということを紹介します。

ソーシャルスキルとは

「ソーシャルスキル」とは 対人関係や集団行動を上手に営むための技能(スキル)のことです

LITALICOジュニア「ソーシャルスキルトレーニングと発達障害について」

ソーシャルスキルが高ければ、社会で器用にやっていけるでしょう。発達障害がある人の場合、ソーシャルスキルが低いことが多く、生きづらくなります。私は子どものころ、ソーシャルスキルが低く対人関係が不器用でした。

周りから浮いている子

自分が周囲の人たちとうまく関われず困ったのは、幼稚園の年長からです。幼稚園の同じクラスに仲良しの子がいなくて、寂しかった記憶があります。

仲間に入れなかったのか絵本を読んで過ごしたり、アルプス一万尺などの手遊びが苦手でみんなが楽しそうに遊んでいるのをじっと見るしかなかったり、みんなの遊びの輪に入らず園庭の木の幹の周りをぐるぐる走り回る遊びをしていたような…

いや、可哀想というよりヤバい…?友達はいましたが、なんとなくひとり時間が多かったです。

その後の学生時代では友達はいましたが、周囲に避けられたと感じることもありました。
いじめられていたのかもしれません。暴力や暴言ならわかりやすいのですが、そういうのはあまりなかったので、いじめかどうかはよくわかりません。
ただ、なんとなく同級生に誘われない、なんとなく輪に入れない、ひとりでいることが多かったです。

思春期のころは「寂しいな」と思いつつも、どうして友達と上手くいかないか、どうやったら周りに馴染めるのか、よくわからないままでした。

高時給バイト!が、面接で…

大学に入学しアルバイトを探すためにアルバイト情報誌をペラペラめくると時給が高い事務職を見つけました。私は時給の良さにひかれ応募し面接を受けました。

面接官はそこの会社の社長でした。面接を終了後、社長から説教をされました。
挨拶ができていないとか、受け答えが悪いとかチクチク言われて、私は半泣きになり面接を受けたことを後悔しました。

けれど、私はかろうじて採用されました。

ただのバイトの面接なのに説教されるなんて、そんなにないことだと思います。セクハラ、パワハラ、ブラック企業という言葉が浸透してきた今の時代なら、ありえないことなのかもしれません。けれど、十年以上前の話で社会的にそこまで認識されていないし、まだ世間知らずの十代の私は自分が力不足なんだと思いました。結局、社長の言われるままに、そこの会社で働くことにしました。

時給が高いバイトにありつけて喜んだものの、すぐに後悔をしました。働き始めると社長からことあるごとに説教されたからです。

電話応対では相手の言葉を復唱しろ

業務内容に顧客からの電話に応対することがありましたが、当時の私は、電話応対は家族や友人ぐらいだけでした。

あるとき、社長が電話をしている間に別の電話が鳴ったので、おそるおそる電話をとり、受け答えしました。すると、私が話している途中で社長が受話器をかっさらい話し始めました。

社長は、私を無視し「すみません、新しく入ってきたばかりの事務の子で…」などとニコニコ営業スマイルで話し出しました。

電話でのやりとりが終了した後、社長は私にむかって怒鳴りました。
「どアホ!まわりに伝わるように、受け答えするんだよ!『はい』『えぇ』ばかりなら、こっちは状況が読めないだろ!」

私は用件を聞くことはできましたが、社長はそれでは納得しません。私が電話対応をするときの表情や、声の調子がいけないと言いました。その後、社長は私に電話応対のやり方を教えました。

  • 仕事での電話応対は相手が話すことを復唱する。例えば、相手が「ヤマダです。先週お願いした家庭教師の件ですが」と話したら、自分も「ヤマダさま、お世話になります。家庭教師の件ですね?」という感じ。
  • 「はい」「えぇ」など、相づちばかりの返答では周りには、電話応対がうまくいっているのかわかりにくい。誰かにすぐ電話を換われるように、内容を復唱しながら周囲にアピールする。
  • 声の調子は大切。悪い話のときは暗く、良い話は明るく話す。

このようなことは営業や接客業をしている方なら当然のことかもしれません。けれど、そのときの私は初めて知ることでした。

私の電話応対が少しでも悪いと社長は説教をしました。私だけでなく、他のアルバイトが失敗してもそうです。バイトの時間が説教で終わるのもしばしば。シチュエーションを再現して反省会することもありました。

説教タイムも給与は出たので文句はありませんが、自らすすんで説教されたいとは思いません。くどい説教から解放されるために、私は必死になり社長のいうやり方を覚えました。

仕事で電話応対をしたときは、社長に教えられた経験がとても役立ちました。
新卒で経験が浅いときは、名乗るだけでも緊張して相手の要件をメモするだけで精一杯で、何かあれば誰かにすぐ代わってほしかったです。そんなとき、相手が電話で話したことを復唱していれば、周囲は私の状況を察し、私が困っていれば先輩や上司がすぐ電話を代わってくれました。

ハートをつかむメール術

説教好きな社長の下でアルバイトをしていたのはガラケー全盛期でした。メールでやりとりすることが多く絵文字を使うのが普通でした。

社長からはよくメールがきましたが、その返信によく悩んでいました。私よりも社長のほうが絵文字モリモリのメールだったからです。
私は絵文字、スタンプを使うのが苦手です。一方、社長は絵文字を多用し、さらに同じようなメールをバイトの子に求めます。下手だとバイトのときにまた説教されます。

例えば「ハワイに行きました」の文の後に絵文字を入れるとしたら、飛行機の絵文字、波の絵文字、ヤシの木の絵文字の3つを入れます。絵文字のコンボです。普段の私は、顔文字をちょっと入れるぐらいのシンプルなメールだったので、絵文字をたくさん盛り込むのは苦労しました。

さらに、文章を書くスキルも求められました。社長は、短いながらも、要点が伝わり、かつ面白い文章を書くように常日頃から言っていました。

社長の望むようなメールを作成するのは、毎回大変でしたが、バイトを始めてからはメールやSNSでのやりとりが楽になったように感じます。

注文の多いカラオケ接待

社長はカラオケが好きで、よくアルバイトに連れて行ってくれました。社長はおごってくれるし

盛り上げるのも上手なのでカラオケは基本的には楽しいのですが、一度ほぼ説教で終わったことがあります。

説教の理由は、バイトの子たちが歌っている人の歌をろくに聴いていないからです。

カラオケって誰かが歌っているときは、次に歌う曲選びをしますよね。社長はそれが嫌いで、「曲選びばかりしてろくに聴いていない!」と怒りました。社長いわく

  • 誰かが歌っているときは、その歌をちゃんと聴く
  • 歌の雰囲気に合わせて、盛り上げ方を変える。タンバリンをつかうのか、手拍子なのか。
  • 間奏中や歌い終わりに、一言感想を言う
  • 曲選びはサクッとやる。モタモタしない。選曲番号を覚えておく。

これらのことができていないと、「楽しいカラオケにならん!」ということでした。

「カラオケに来たのに説教をクドクドされるなんて最悪だ!社長とのカラオケは二度と行きたくない」と当時は思いましたが、あの時に注意されたことのおかげで仕事やプライベートでカラオケに行くと、周りには楽しいと思ってもらえるようになりました。

面倒なおじさんを相手したおかげで

こんなに怒られてばかりでもアルバイトを続けられたのはなぜかというと、説教はあっても時給はしっかひもらえたし、食事をおごってくれたり差し入れをしてくれたり色々よいことがあったからです。

説教ばかりでつらくても、アルバイトの子だけで食事に行くと、とても楽しいんです。
社長に対しての愚痴で話が盛り上がることもありましたが、何よりみんな気配りが上手で、一緒にいて気持ちがいいんです。お酒よりも会話や食事を楽しむし、自然に皿を下げたりタイミングよく追加注文してくれます。
カラオケは特に楽しくて、歌が下手でも、ちゃんと聴いてくれます。手拍子もしてくれます。さらに、一曲歌うと「声がいい!」「しびれる!」なんて誉めてくれます。みんながみんな、そんな調子だから歌うととても気持ち良くなります。

同じアルバイトで働いていた子たちは、そこらの子よりもずっと気配りができて、一緒にいても楽しかったです。それは、バイトでの説教を通じて、いつのまにかソーシャルスキルが磨かれていたからです。社長の説教は的外れではありませんでした。

社長のしてくれたことは

  • 社会人で経験するだろう接待や電話対応をさせてくれた
  • 周囲の状況や相手の気持ちを解説してくれた
  • 多くの人に支持される対処法を教えてくれた

社長の説教は毎回長くて嫌でしたが、社長がしてくれたことは私を助けてくれています。

発達障害者はソーシャルスキルをどうやって身に付けるか?

発達障害者は『空気が読めない』とよく言われますが、その理由は私は3つあると思います。

  • 未経験の出来事は対処できない
  • 周囲の状況、相手の心情を正しく把握していないから
  • 普通の人とは思考がずれていて、相手が望むような言動をしないから

発達障害を抱える私は空気を読むのはうまいほうではありません。けれど、社長の説教のおかげで、状況に応じた行動をとれるようになりました。

発達障害者がソーシャルスキルを身につけるには、社長の説教のように、

  • 個々の事例について具体的に状況と他者の心情を解説し、適切な方法を伝える。
  • ウザいと思うほど繰り返す

この2点が大切だと私は考えます。

発達障害者でも空気は読める

発達障害者は空気が読めないと言われますが、訓練すれば空気を読むこともできると私は思います。ぜひ諦めずにスキルを身につけてみてください。 

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